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ロザリーさん
【500文字小説】

企画用の小説です
よろしくお願いします!!!


「私が明日の朝、居なくなったらどうする?」
少女は蠱惑的に目元をゆっくりと細めながら、二人分の熱の籠った布団の中で、俺のルームウェアを引っ張った。
「そうならないように、今日抱き締めて寝る」
するり、背中に手伸ばして彼女の身体を引き寄せる。その一回りも二回りも小さな体躯は、俺の胸の中にすっぽりと収まってしまう。女特有の柔らかな肩のラインや腰の括れに指を這わせ、その姿形があることを確かめる。
「そんなに心配?」
「ああ」
「そっか」
俺は彼女の前髪をゆるくかきあげて、その額にキスを落とした。

目を開ける。思い切り伸びをして、手を伸ばす。しかし、そこにあの体温はいない。勢いよく飛び起きて居間へと走った。彼女の声が甦る。じわり、嫌な汗が噴き出す。勢いよく部屋の扉を開けた。
「どうしたの、慌てて」
いる、そこにいる。彼女は桃色のエプロンを付け、キッチンに立っている。どっ、と身体の力が抜ける。深く、息を吐く。目を閉じる。
「居なくなっちゃうかと思った?」
「ああ」
「そっか」
同じような会話。くすり、微かに笑う声。目を開ければ、彼女がいた。その目元が笑みを形作った後、口が開かれる。
「貴方が私を想ってくれる限りは消えないよ」


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